2008年8月4日

『「売り場のプロ」はこうして生まれる!』丸木伊参・著

【人気ショップの人材育成の秘密】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532314089

本日の一冊は、アパレル専門紙の流通担当記者、商業界の代表取締役社長を経て独立、好著『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』の著者でもある丸木伊参さんが、これからのサービス業に求められる接客や教育を論じた一冊。

※参考:『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532313058/

著者によると、商品の同質化や消費の成熟化が進む今日においては、他と差別化した「自分にしかできない」接客サービスが求められます。

そこで、一個人がどうすれば販売において成果を収められるか、マネジメントがそれをサポートするためにどうすればいいのかを論じたのが本書です。

ユナイテッドアローズやオンワード樫山、セシルマクビーなど、今注目の企業のキーパーソンの言葉をヒントに、これからの時代に求められる接客を語っており、なかなか興味深い内容です。

ズラリ並んだ名言の数々を眺めていると、一見、自己啓発本にも見えますが、実際問題、接客はヒューマンなスキルの部分が大きいので、これらの教訓は大いに役立つでしょう。

サービスや小売に携わる人はもちろん、今後の組織のあり方を考えたい社長やマネジャーにもおすすめの内容です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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商品の同質化や消費の成熟化が進む中で、店舗という舞台から独自のトータルコーディネートや新しいライフスタイルを発信すると同
時に、顧客の多様なニーズを高感度アンテナで受信し、それに応えていく重要性が高まっています

顧客は商品とともに、ショップスタッフの個性やサービス精神を買っていく

問われるのは「自分なりに」ではなく、「自分にしかできない」接客サービスの追求

「スタッフの接客力を上げるのに一番強いのは、一緒に接客をして成功体験をさせること」(セシルマクビーを育てた小嶋裕之専務)

自らリスクを取り、自ら価格を決める――。そのためには商品企画を含めたMDの主導権が不可欠

ショップスタッフの裁量度が少なく、自由な発想ができなければ、クリエーティブな売り方にはつながりません

「接客は自分が納得し自信を持っておすすめできなければ、迫力を欠きます」(ユナイテッドアローズ松山知子さん)

接客力による価値創造は、モノづくりの価値と同等に評価されるべき

本物のサービスは真心、偽物のサービスは下心

接客は、単なるスキルではなく、「お客様のために」というマインドから生じている

「何でも自分でやろうとする」のは、スタッフに「任せない」ということであり、「任せない」のは「育てない」こととイコールです。
スタッフはいつも”承認”を求めています

お互いに足りないところがあれば、相互に補い、助け合うという心のつながりが生まれた時、チームワークは完成型に近づきます

「ありがとう」をいくつもらえるかが、販売職の財産になる

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『「売り場のプロ」はこうして生まれる!』丸木伊参・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532314089
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◆目次◆

はじめに
第1章 人気店の秘密は「人」にある
第2章 スタッフはこうして育つ
第3章 優秀なスタッフはここが違う
第4章 一流スタッフの条件
第5章 人気企業はこうして人を伸ばす
第6章 スタッフがブランドになる時代
おわりに

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