2008年7月5日

『人生という名の手紙』ダニエル・ゴットリーブ・著

【おじいさんが遺した人生の手紙】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062138662

本日の一冊は、30代で交通事故のために頸椎を損傷し、四肢麻痺となった著者が、自閉症の孫に宛てて書いた手紙。

人と違っていることを受け入れ、ネガティブな感情を抱かない、依存しない、弱さを開示する…。

ハンディを負って生まれた孫に対するエールと、強く生き抜くための心構えが中心の内容で、ビジネスパーソン向けの自己啓発書としても読める内容です。

人はいつか死ぬ。それでは、われわれは一体どのように考え、生きたらいいのか。

生き残るためのノウハウばかりが強調される昨今、あえて心の問題と処世の術を説いた本書は、まさに人生の書と言うにふさわしい一冊です。

「正しい敵をつくれば、おまえはすばらしい人生を送れる」

「無知になりなさい。『わからない』と認めれば、何かすばらしいことが起こるきっかけになるから」

「問題は、その心の空洞をどう埋めるかということではない。問題は、その渇望を抱えながら、どう生きるかなんだよ」

ともすれば人間、競争を避けたり、心の空洞を埋めるためにもがき苦しんだりするものですが、本当に充実した人生を歩むためには、やはり強く生きることが必須のようです。

どんな境遇にあってもくじけない不屈の言葉。それを学ぶためにも、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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君の両親の仕事は、君を精一杯、愛すること。子どもを守ること、
子どもを理解しようと努力すること、子どもの笑い声を楽しむこと。
わたしが願っているのは、ふたりが君に「根っこ」と「翼」を与え
ることだ

君にわかってほしいのはね、人と違っていても問題ないということ
だ(中略)でも、違っていることに引け目を感じるのは問題だ。引
け目を感じると、その感情が君の世界の見方を変えてしまうからね

私の父は、小さな男だった。体も小さく、この世に残した足跡も小
さかった。父は大企業を率いたわけではない。立派な組織のリーダ
ーでもない。ただ大好きな女性と結婚し、ふたりの子どもを育て、
愛と思いやりを教えた。父は生き、愛した。そして、自分が世の中
で多くのものを見つけたように、世の中に多くのものを残して逝っ
たんだ

善行は、誰も見ていないところで、見返りを求めず行われる時がも
っとも尊い

誰かに頼る関係には、恨みがとりつく。それは避けられない事実だ。
「この人がいなければ生きていけない」と思い込めば、その関係は
パートナーというより、お互いを閉じ込める牢屋のようなものにな
るだろう

車椅子から世の中を眺めれば、人間の一番いいところが見える

自分の弱さを、隠さず素直に見せられたら、世界はもっと安全な場
所になる

大切なのは欲望をどうコントロールするのか。欲望に対してどんな
行動を取るのか。そして、欲望が満たされない時に感じるいらいら
に、どう対処するのかだ

怒りを活かす方法もある。怒りを適切に扱えば、もっと公正な世界
をつくり出すことができる

正しい敵をつくれば、おまえはすばらしい人生を送れるんだよ

サム、無知になりなさい。「わからない」と認めれば、何かすばら
しいことが起こるきっかけになるから

問題は、その心の空洞をどう埋めるかということではない。問題は、
その渇望を抱えながら、どう生きるかなんだよ

自分を理解してもらいたいという願望は、愛されたいという願望よ
り強いものなのです

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『人生という名の手紙』ダニエル・ゴットリーブ・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062138662
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◆目次◆

第一部 世界へようこそ
第二部 君の家族
第三部 君とわたしのこと
第四部 体と心、そして魂
第五部 君を待ち受けているもの
第六部 世界の中の君の居場所

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