2008年5月4日

『脳と気持ちの整理術』築山節・著

【読書にもアイデア発想にも有効】
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本日の一冊は、脳神経外科の専門医であり、ベストセラー『脳が冴える15の習慣』の著者でもある築山節さんが、仕事ができて前向きな人になるための処方箋を提示した一冊。

※参考:『脳が冴える15の習慣』
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脳神経外科医の視点から、どんな仕事のやり方がモチベーションや能力を高めるのか、どんな仕事のやり方が脳にダメージを与えるのかを説いており、これで多くのビジネス書の考え方にまずい点があることが明らかになりました。

具体的に挙げると、「解決できない五歩先のことばかり考えていると、意欲を起こすのは難しくなってしまいます」ということ。

最近出されている「すごい人」系の本を真に受けると、いかに脳にとってダメージが大きいのかわかると思います。

さらに、好きなことばかりをしていることの問題点や、得をする役ばかり引き受けることの問題点なども指摘されており、まさに目からうろこの内容です。

では、一体どのようにすれば脳を活性化し、自分の能力を高めることができるのか。本書にはまさにその点が書かれています。

著者いわく、「意欲を高めやすい人は、『自分にご褒美をあげるのが上手い』」。

自らのモチベーションや生産性をコントロールし、成果を上げ続けるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「できること」が増えると「好き」になる

解決できない五歩先のことばかり考えていると、意欲を起こすのは
難しくなってしまいます

作業をすることによってある種の興奮状態が発生するという原理は、
精神医学者のエミール・クレペリンによって「作業興奮」と名づけ
られています

脳には「変化に対応しようとしているときに活性化される」という
性質もある

自分がいま、仕事や私生活で密接な関わりを持っている人たちの顔
と名前を思い浮かべて、そのうちの誰から何を頼まれていたか、そ
れはいつまでにやらなければいけないか、ということを考える

行動に意識を向けられたときの方が、どうすればいいか分からない
ときより気が楽なはず

言語化し、書き出すことによって、感情から切り離された情報を紙
の上に出現させましょう

一カ月の仕事は、「三〇日分の私」で対処すればいいのです。一年
の仕事は「三六五日分の私」が力を合わせて解決すればいい

脳は基本的に、複数のことに同時に集中することができません

仕事は細切れの時間でコツコツ対応していくのが、もっとも効率の
良い進め方

他人の脳の中にある知識を自分の知識にするための分かりやすい方
法は、出力することです

風景として情報を捉え、思い出すというのは、「マジック7」とい
う脳の限界を超える重要な方法

記憶の有効期限を引き延ばす唯一の方法は、一度でも思い出すこと

強い不快の後に強い快が続く、あるいはその逆の状況が繰り返され
ていると、感情的な波立ちが大きくなりすぎ、平衡を失いやすくなります

「社会的な脳で考える」ということが、自分の感情をコントロール
する上でも大切

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『脳と気持ちの整理術』築山節・著
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◆目次◆

はじめに
第1章 前向きな自分をつくる
第2章 思考の整理術──計画・実行力を高める
第3章 記憶を強化する技術
第4章 アイデアを生み出す技術
第5章 気持ちの整理術
あとがきに代えて

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