2007年11月5日

『やるだけやってみろ!』

【気合い入ります】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532313597

本日の一冊は、ベストセラー『イヤならやめろ!』の著者であり、分析機器のトップメーカー堀場製作所の創業者、堀場雅夫さんによる注目の新刊です。

※参考:『イヤならやめろ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453219167X/

起業家らしい、歯に衣着せぬ語り口が魅力の著者ですが、本書でも
持ち前の切れ味鋭い主張を展開。

内容的には、主に教育の問題、マネジメントの問題にフォーカスし
て、持論を展開しています。

なかでも感銘を受けたのは、人間は、自分のもっとも得意とする分
野で勝負をすることが一番ハッピーである、と喝破した点。

最近はとかく「好きなこと」ばかりが取り上げられ、「得意なこと」
が無視される傾向にありますが、キャリアにおいては本来、得意な
ことで貢献して人に尊敬される。結果として仕事が楽しくなる、と
いうのが王道だと思います。

著者は、これを主張するだけでなく、「もっとも得意なところでそ
の人の人生を送らせてあげるというのは、親の責任であり、国家の
責任でもある」と言い切り、まさに今日のマネジメントの問題を見
事に言い当てているのです。

「好きなことをやれ」というのは美しい響きではありますが、反面、
教育の責任を放棄するのに利用される便利な言葉でもあります。

そのような安易な考え方を許さず、真に後進のためになる施策を考
えているところに、著者のスケールの大きさを感じました。

古臭い主張と思わずに、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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フリーターもベンチャービジネスも決してなくなることはありませ
ん。というのは、やはり自分の好きなことを制限なしにやれるただ
一つの方法だからです

団塊の世代が高級フリーターになる

人間は何が一番ハッピーかというと、自分のもっとも得意とする分
野で勝負をするということです。そうしたら、はじめからものすご
いプラスのアドバンテージを持っているという優越感があるし、軽
く戦っても勝つし、みんなから尊敬されるし、ますます自分のスキ
ルが上がっていくわけです

もっとも得意なところでその人の人生を送らせてあげるというのは、
親の責任であり、国家の責任でもある

(ゆとりとは)日常ものすごく密度の高い仕事をしている人に対し
て言うことであって、日ごろからダラダラしているような人に勉強
の時間を短くしたら、ますますダラダラがきつくなるだけです

習うべきときに習わないということは、一生コンプレックスになる

基本は、なぜとか、不思議とか、どうなっているのとか、つねに探
究心と言うべきものを植え付けていくことだと思います

結局、一番大事なのは学歴でもなければ地位でもない。人間として
死ぬとき、棺桶に入るときに、「ああ、よかった、人間として生ま
れてよかったな」「こういう人生を送ってよかったな」「ああ素晴
らしい人生だった」と思うか、「二度とこんな人生を送りたくない」
と思うか、これが最後の評価でしょう

大事なことはどれだけチャレンジしたかです。どれだけイノベーテ
ィブな精神を持っているかを評価基準に入れることが企業にとって大事

企業にとって一番必要なことは、人の持っている才能をうまく使う
ということです。才能のない者に仕事をさせても悲劇しか起こりません

結論として言いたいのは、その瞬間というものを大切にしろという
ことです。さらに、つまらない瞬間をいくら積み重ねてもつまらな
いのです。楽しい、おもしろい、前向きの考えの瞬間をつくり、
「やるだけやってみる」ことによって未来は開けてくるのであって、
「つまらん、つまらん」と言っていたら、絶対につまらない未来し
かこない。ということは、突き詰めて考えると、ほとんど九〇%ま
では、どういう発想・思想で生きているかによって物事が決まる

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『やるだけやってみろ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532313597
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┃▼目次▼

┃ I. ポジティブに考えれば世界は変わるI
┃ II. 小中高一貫教育が人を変える! 国を変える!
┃ III.社会が変われば活力も生まれる
┃ IV. ホリバ流、チャレンジ組織のつくり方
┃ V. とにかくやってみる
┃ エピローグ

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