2007年10月25日

『タートル流投資の魔術』

【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198624267

本日の一冊は、カリスマトレーダー、リチャード・デニスとウィリアム・エックハートが直接指導した常勝投資集団「タートルズ」の秘密を明らかにした注目の一冊。

著者のカーティス・フェイスは、当時19歳の最年少タートルだったにもかかわらず、わずか4年で3千万ドルを稼ぎ出したという「タートルズ」を代表するトレーダーです。

その著者が、門外不出のタートルズの投資ノウハウを公開したとあれば、食指が動かぬはずがありません。

投資に関する基礎知識がないと読みこなすのは難しい本ですが、売
買手法、投資心理、トレードを成功に導く4原則など、興味深いト
ピックが目白押しで、一読の価値はあると思います。

なかでも、人間の心理バイアスのパターンをまとめて紹介した部分
は、投資家ならずとも参考になると思います。

目的が投資ではなく投機なので、テクニカル分析と投資心理の話が
中心となっていますが、それだけに純然たる勝負の世界で求められ
る要素が何かよくわかります。

投資で成功したい人、勝負に強くなりたい人は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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トレーダーが気にするのは市場価格だ。突き詰めると、トレーダー
はリスクを売買する

取引をうまく運ぶこつは、人の心を読むことだ。市場は人で構成さ
れ、人は誰もが希望を、恐怖を、弱みをかかえている

◆取引に影響をあたえる認知のゆがみ ※一部紹介
損失回避:利益を得るより損失を避けることを優先しようとする傾向
埋没費用効果:これから支払うことになる費用より、すでに支払っ
       たか、支払うことが決まっている費用のほうを重視
直近傾向:過去のデータや経験より、最近のデータや経験に重きを置く
バンドワゴン効果:あるものごとを、大勢が受け入れているという
         理由で受け入れる

よいトレーダーは、市場がどう動くか予測しないが、市場が今どう
いう動きをしているかを示す兆候に目を向ける

優位性のある取引、リスク管理、首尾一貫性、シンプルさ。タート
ル養成講座で教わった、トレードを成功に導く原則は、要約すれば
この4つである

賭け金の額を大きくすると、破産の確率が急に増大する

最高の成績を誇ったタートルと、最悪の成績を残したタートルの違
いは、つまるところその心理構造にあった

エッジ(優位性)のない偶然のゲームでは、長い目で見るとプレー
ヤーが損をする

エッジを見つけるにはまず、自分の望む時間枠で、特定の方向に市
場が動く確率が通常より高くなる参入ポイントを選ばなくてはならない

不安定価格ラインは、絶好の取引チャンスとなる。というのも、こ
の価格ラインでは、うまくいく取引とうまくいかない取引の価格差
が比較的小さいからだ。つまり、たとえ間違っても、コストは低くすむ

ブレイクアウトは全般的トレンドを示す他の指標と組み合わせて用
いると、特に効果がある

ほんもののプロはがんじがらめのルールを持たない

トレーダー効果:ある手法が最近莫大な利益をあげたという事実に
よって、ほかのトレーダーたちがそれに気づいて類似の着想を利用
し始め、その手法が当初ほどうまく働かなくなる

自我に生きる者は自我に死ぬ
これが、新米トレーダーが裁量トレードに引き寄せられるおもな理由

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『タートル流投資の魔術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198624267
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┃▼目次▼
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┃ はじめに
┃ まえがき
┃ 序章
┃ 第1章 リスク中毒
┃ 第2章 タートルの心をなだめる
┃ 第3章 いちばんきついのは、最初の200万ドルだ
┃ 第4章 タートルのように考える
┃ 第5章 エッジのある取引をする
┃ 第6章 エッジから転落する
┃ 第7章 リスクを測る
┃ 第8章 リスクと資金管理
┃ 第9章 タートル流積み木
┃ 第10章 タートル流トレーディング:一歩ずつ
┃ 第11章 バックテストのうそ
┃ 第12章 地に足をつけて
┃ 第13章 隙のないシステム
┃ 第14章 心の悪魔を手なずけろ
┃ エピローグ 人生の目標は何か
┃ ボーナス タートル流トレーディング規則原本
┃ 
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