2007年9月18日

『営業マンは断ることを覚えなさい』

【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837976549

本日の一冊は、根性一辺倒だった営業の世界にマーケティングの考え方を持ち込み、一躍話題となった『営業マンは断ることを覚えなさい』の文庫版です。

著者はご存知の通り、かの有名な経営コンサルタントの石原明さん。
かつてSMI(サクセス・モティベーション・インスティテュート)の世界大会で「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞した著者の営業ノウハウがあますところなく書かれています。

客に対して「No」というやり方自体は、今では珍しくありませんが、
本書では、セールスパーソン個人の営業のやり方だけでなく、それ
をサポートする会社側の問題点や課題なども示されている点が注目。

たとえば、どこまでを会社がサポートすれば数字が上がるか、報告
だけではわからないセールスパーソンの本当の問題点は何かなど、
営業を経験した者でなければわからない視点が示されています。

さらに今回の文庫版では、前作の内容に加え、インターネットでも
適用できる「4ステップマーケティング」のしくみと実践方法を説
いており、石原流マーケティングのエッセンスをあますところなく
知ることができます。

衝撃的なタイトルで覚えている方が多いと思いますが、本書の本質
は、単に断ることではなく、集客から見込客フォロー、販売、顧客
化までを網羅したマーケティングシステムの構築にあります。

営業マンが疲弊するだけの目先の「売り込み」をやめ、健全な営業
システムを構築するために、経営者にはぜひ読んで欲しい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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実は、断れば断るほど、物は売れるのです。売れる営業マンは、全
員このことを知っています

「あなただったら、どんな営業マンから買うか。」この質問の答え
は、いろいろ考えられると思うんですが、その中でもすべての人に
共通する答えがあるんです。それは、「売れてる営業マンから買い
たい。」ということです

優秀な営業マンというのは、お客様が一人もいない時に、「申し訳
ありません。その日は、予定がいっぱいです。いつといつなら時間
が取れますが、その日ではいけませんか?」と言える営業マンのこ
とをいうのです

「営業マンは、うまいこと言って、お客をだまして売ろうとする」、
これも根強い、営業マンに対する印象なんですが、この印象も断る
ことでいっぺんに無くなってしまうんです

断ることで主導権を持った有利な状況を作ることが大切

◆三つのステップ
1.否定語を使う 2.思ったことを口にする 3.わざと断る

お客様が自分の予定を変更してでも会うと言ってくれたということ
は、「会う前から売れている」ということ

長く良い関係を作りたかったら絶対にお客様は選んだほうがいい

営業の仕事をしていると、買ってもらうことに集中してしまって
「その商品やサービスをお客様が買うことで、お客様にも利益が発
生している」という、本来の商取引の原則を忘れてしまう

実は、物を売る、買うという行為の中で、主導権をどちらが持つか
というと、それは、それぞれの比率によって決まります。もっとわ
かりやすく言うと、売りたい人の数と買いたい人の数の差で決まるのです

値段を下げてもっと売れるようになるのは「もともと売れているものだけ」

◆4ステップマーケティング
1.集客 2.見込客フォロー 3.販売 4.顧客化

営業マンに顧客化を任せていたら、どこかの時点で必ずオーバーフローする

売れない人に時間を使うより、売れる人、もっと言うと「買いたい
と思っている人をたくさん集めて買ってもらうほうがもっと売れる」

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『営業マンは断ることを覚えなさい』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837976549
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┃▼目次▼

┃ はじめに
┃ 1章 営業マンの教育は、営業に対するイメージを変えることから始める
┃ 2章 『断ること』をどう教えるか
┃ 3章 …だから売れないは本当か
┃ 4章 経営者は断れるしくみを作りなさい
┃ 5章 組織として『売れるしくみ』4ステップのマーケティングを作るポイント
┃ 6章 『売れるしくみ』4ステップのマーケティングの解説
┃ 7章 『売れるしくみ』を作ることで業績を伸ばしている会社
┃ あとがき

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