2007年8月11日

『なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか』

【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569692311

本日の一冊は、シンクタンク・ソフィアバンクの代表であり、多摩大学大学院教授も務める田坂広志さんが、マネジメントの意義と、それを通じて成長するための考え方を示した一冊。

北尾吉孝さんの『何のために働くのか』が現在、ベストセラーとなっていますが、本書はいわばそのマネジメント版。

※参考:『何のために働くのか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884747739

「部下や社員の「成長」に責任を持つ。それが、経営者やマネジャ
ーの責任である」という名言にはじまり、示唆に富んだ言葉がいく
つも並んでいます。

個人的には、他人のまずい振る舞いを見て、それを忌み嫌うのでは
なく、「あの姿は、自分の中にも、ある」と思うことが「反面教師」
という言葉の本当の意味だ、という一節が参考になりました。

本書に書かれているのは、いわゆるマネジメントノウハウではあり
ません。そんな小手先のことよりもずっと大事な、マネジャーの人
間的成長を主題にしています。

およそマネジャーであればすべての人が直面する部下との問題、そ
の本質に気がつかせてくれる、貴重な一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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経営者やマネジャーとは、部下や社員の人生を、預かる立場である

部下や社員の「生活」に責任を持つだけではない。部下や社員の
「成長」に責任を持つ。それが、経営者やマネジャーの責任である

マネジャーが預かる部下には、誰にも、大きな可能性がある。一人
の人間として、素晴らしい成長の可能性がある。まず、無条件に、
そのことを信じる。それが、「一人の人間として遇する」というこ
との、本当の意味なのです

マネジメントの本質は、究極、「心のマネジメント」なのです

「人の心が分からない」「相手の気持ちが分からない」「場の空気
が読めない」「自分が見えていない」それが「未熟」ということの
定義です

「人間、自分に本当の自信がなければ、謙虚になれないのですよ」
「そして、人間、本当の強さを身につけていないと、感謝ができな
いのですよ」(河合隼雄氏の言葉)

心の深いところで、部下に感謝しているか。それが、マネジャーの
生涯の歩みを分ける

人間、感謝の行を続けていると、心が強くなってくる

自分に優越感があるから、人を誉められないのではない。
自分に劣等感があるから、人を誉められない。

マネジャーは、自分の心の中の劣等感に、気がついていなければならない

心を開いて欲しいと思うならば、自分も心を開かなければならない

昔から、マネジメントの世界には、名言があります。
上司、部下を知るには三年かかる。部下、上司を知るに三日で足りる

「あの人物の姿を反面教師として、学ぼう。あの姿は、自分の中に
も、ある。そのことを、あの人は、教えてくれたのだ」それが、
「反面教師」という言葉の、本当の意味です

人生において、「成功」は約束されていない。しかし、人生におい
て、「成長」は約束されている

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『なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569692311
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┃▼目次▼
┃ 
┃ なぜ、あなたは自ら「重荷」を背負うのか
┃ 経営者やマネジャーが背負う「重荷」とは何か
┃ 素晴らしいマネジャーの「後姿」から学んだもの
┃ なぜ、マネジメントの道を歩んだのか
┃ そもそも「人間としての成長」とは何か
┃ マネジャーが身につけるべき「人間観」とは何か
┃ 職場における「出会い」とは何か
┃ 仕事における「苦労や困難」とは何か
┃ いかにして「部下の成長」を支えるか
┃ いかなる「言葉」を部下に語るべきか
┃ マネジャーが巡り会う「奇跡」とは何か
┃  
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

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