2007年6月4日

『佐藤一斎一日一言 「言志四録」を読む』

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本日の一冊は、幕末から明治にかけて日本を動かした逸材を数多く輩出し、著書のひとつが西郷隆盛にも影響を与えたという幕末の儒者、佐藤一斎による名著を、現代人にもわかるように解説した一冊。

原文と現代語訳、そして解説がついて、計366日、楽しめるように編集されています。

リーダーとしての心構えとは何か、人は何に従って生きればいいのか、どうすれば人を動かすことができるのか…。

経営者や官僚に限らず、およそ人の上に立つ人であれば、すべての人が悩む事柄に端的に答えた、貴重な名言集です。

佐藤一斎が教育者だったということもあり、学問をする人間の心構え、人に教えるときの注意点は、とくに参考になります。

いわく、「最上の人物は天(宇宙の真理)を師とし、第二級の人物は聖人や賢人を師とし、第三級の人物は聖賢の書を師として学ぶ」。
「歴史書を読むときには、その年代を追うのではなく、人の心の動きと事物の変化に目をつけるがよい」。

これから先、自己修養していく際の指針として、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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最上の人物は天(宇宙の真理)を師とし、第二級の人物は聖人や賢
人を師とし、第三級の人物は聖賢の書を師として学ぶ

すべて事業を行うには、必ず天の意志に従う心を持つべきである。
他人に誇示する気持ちがあってはいけない

真に大志を抱く者は、小さな事柄でも一生懸命に勤め、また真に遠
大なる考えを抱いている者は、些細な事柄もゆるがせにしない

人を寛容に受け入れる度量の持ち主であって、初めて人の欠点を責
めることができる。そういう人の言葉ならば、責められる人もその
責を受け入れる

過去の過ちを後悔する人はいるが、現在していることの非を改める
人は少ない

自分を治めるのと他人を治めるのは同じことである。また、自分を
欺くのと他人を欺くのとも、同じように自分の心次第のことである

やむにやまれぬぎりぎりの状態になって、初めて蕾を破って外に咲
き現れてくるのが花である

官職につく者にとって好ましい文字が四つある。それは、公、正、
清、敬の四つの文字である。よくこれらの文字の意味するところを
守れば、決して過失を犯すことはない。また、好ましくない文字も
四つある。それは、私、邪、濁、傲の四つの文字である

歴史書を読むときには、その年代を追うのではなく、人の心の動き
と事物の変化に目をつけるがよい

子供を教育するには、溺愛してわがままにさせてはいけない。善行
を強いて親子の情愛を損なってはいけない

人に信用されるようになれば、お金に困るということはない

孟子は、君子の三つの楽しみを挙げている。第一の楽としては、親
に仕えることを説いている。これは少年時代のことのようである。
第二の楽としては、自己を完成させることを説いている。これは中
年時代のことのようである。第三の楽としては、人物を養成するこ
とを説いている。これは老年時代のことのようである

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『佐藤一斎一日一言 「言志四録」を読む』
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