2006年12月12日

『共感力』

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447979185X

本日の一冊は、ビジネスの世界に演劇の手法を持ち込んだ「ドラマティックマーケティング」の伝道者、平野秀典さんによる新刊です。

これまで、さまざまな本で感動の重要性やコミュニケーションのあり方を説いてきた著者ですが、本書では、21世紀のビジネスの中心テーマ「共感力」について述べています。

共感の本質とは何なのか、人はどんな時に共感し、感動するのか、どうすれば共感を設計することができるのか…。

著者が実際に経験した舞台やサービス、商品を例に、それこそドラマチックにわかりやすく述べられています。

マーケティング本として読んでも参考になりますが、今回の著書が教えてくれるのは、人間としてどう生きるべきか。

著者の言葉を借りるなら、「本業は人生」であり、仕事や趣味は、「そのときどきに演じる役割に過ぎない」わけです。

会社が業績悪化し、左遷された時に襲ってきた、妻の家出と借金。
困難を乗り越え、現在は講演家として、作家として、コンサルタントとして活躍する著者が、これからの生き方のヒントを示しています。

人生や仕事に行き詰ったら、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ビジネスでも人生でも、人と人の関係性を無視した行為は、どこか
でバランスを崩す(中略)一方通行は、どうしてもバランスを崩しやすい

「納得セールス」の営業マンは、「私」が運転しながら味わう感覚
を、実にうまく表現してくれる

お客様の感動だけでなく提供側も感動する双方向の関係性が、思い
もかけない深い感動を生み出します

すべての観客を感動させる作品(商品・サービス)は存在しない

お客さんに「二人称」で接する商売は、なぜかお客さんも「二人称」
で、接したくなる

「離見の見」の視点に立った共感コミュニケーションによってのみ、
顧客の心をつかむことができる

◆効果的な比喩表現のコツ
1.わかりにくい事実を、わかりやすい事実に結びつける
2.客観的な事実を、視覚、聴覚、触覚で主観的に比喩表現する
3.記憶に残るように、意外性のあるユニークなメタファーを使う

◆三幕構成の効果的な展開
第一幕「思いがけない問題提示」
第二幕「思いがけない解決策」
第三幕「思いがけない証拠提示」

最大のポイントは、「いいものを誰かに伝えたい」という、人間が
もともと持っている強い欲求が人から人へつながるかどうか

自分だけが輝くと影ができる。まわりを輝かせて、その明かりで輝
けば影ができない

21世紀型のリーダーシップは、権力や権威や肩書きや地位とは別の
力で、どこまで相手に影響を与えられるかが問われる

かけがえのない自分自身をまっとうすることが、誰かの勇気や感動
を呼び起こすことにつながっていく

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『共感力』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447979185X
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■目次■

プロローグ 感動を超える瞬間
第1章 「共感」を巻き起こす力
第2章 ビジネスを成功させる「共演者」は誰か
第3章 共演者のつくり方
第4章 仕事と人生、二つのV字回復物語
第5章 関係性のパラダイムシフト
第6章 流れを引き寄せる共感力の使い方
エピローグ 共演者からもらったギフト

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