2006年10月25日

『ピーター・リンチの株の教科書』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478631298

本日の一冊は、世界No.1ファンドマネジャーの誉れ高いピーター・
リンチが、「儲けるために学ぶべきこと」を読み物風にまとめた、
『ピーター・リンチのすばらしき株式投資』の復刻版です。

ピーター・リンチをご存じない方のために説明しておくと、リンチ
は、77年から90年までの13年間に、マゼラン・ファンドを2000万ド
ルから140億ドルにまで育て上げた伝説のファンドマネジャーです。

アマチュアがプロに勝つための方法と心構えを示した著書『ピータ
ー・リンチの株で勝つ』は、発売当時大好評を博し、現在でもロン
グで売れています。

※参考:『ピーター・リンチの株で勝つ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478630704

今回の著書は、アメリカ資本主義の歴史から話が始まっているため、
株で勝つための方法論を知りたい方にとってはちょっと冗長な感が
ありますが、富を増やすための本質を学びたい方には、示唆に富ん
だ一冊だと思います。

国の経済が発展するために必要な要素とは何か、個人が財を成すた
めに持つべき考え方とは何か、伸びる企業の条件とは何か…。

投資の原則・哲学はもちろんですが、読み方次第では人生戦略まで
学べてしまう、そんな一冊です。

個人的には、『ピーター・リンチの株で勝つ』の方がいい本だと思
いますが、興味のある方はぜひ読んでみてください。

———————-
■ 本日の赤ペンチェック
———————-

教育の重要性は、よく言われています。良い仕事に就いて高収入を
得るためには教育が必要だということです。しかし、長期で見ると、
将来の豊かな生活を約束するのは収入の額だけではないと教えてく
れる人は多くはいないようです。その収入のなかからいくら貯金し
て投資に回すか、ということがカギになるのです

問題は、投資をしなければ、と考え始めるときまでに、貴重な時間
を失ってしまっていることです。それは株式が利益を生んで、資産
を積み上げてきたかもしれないはずの時間です

物を収集するということは、とても専門的な行為と言えます。この
道の成功者は、その収集対象だけでなく、それが取引されている市
場や価格についての権威でもあるのです

あなたは銘柄選びの天才かもしれません。しかし、選んだその株を
持ち続ける忍耐力と勇気がなければ、たとえ成功しても、単に賭け
に強い平凡な投資家になってしまうでしょう。投資家の良し悪しを
分けるのは、頭のよさではなくて、投資哲学、習性であることが多
いのです

証券会社も儲けなければなりません。自社が運営に関係しているフ
ァンドだと、手数料率が高い場合もあります。推奨するファンドが
彼らにとって最も有利で、必ずしも顧客にとってはそうでないこと
もあり得るでしょう

あなたが長期方針の投資を考えているなら、債券や債券・株式の折
衷型は避けて、株式だけのファンドを選ぶべきです

長期には、大企業よりも小企業に投資したほうが大きな成果を得られます

ファンドからファンドへ乗り換えるのは損です

専門家の情報で問題なのは、彼らが考えを変えたときに、それを知
る方法がないこと

最も成功したと思われる合併や買収は、同じ業種の会社間のものか、
少なくとも共通したものを何か持っている会社同士のものです

猟犬のように行動しろ、そして目の前にある事実以外のことはすべ
て無視すること

————————————————
『ピーター・リンチの株の教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478631298
————————————————

■目次■

はじめに
序 私たちの生活と会社
1章 資本主義の歴史
2章 投資の基本
3章 会社の一生
4章 見えざる手
補遺1 誰にでもできる会社の選び方
補遺2 早わかりバランスシートの読み方
訳者あとがき 

━━━━━━━━━━━━━━━
■ご意見、お問い合わせは、
eliesbook@yahoo.co.jp
■マガジン登録、変更、解除
http://eliesbook.co.jp/bbm/
━━━━━━━━━━━━━━━

この書評に関連度が高い書評

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー