2006年8月12日

『スピード勝負の法人営業』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241254

本日の一冊は、営業戦略策定、営業指導などをメインに活躍するコ
ンサルタント2人が、低成長時代に勝ち抜くための法人営業ノウハ
ウを説いた一冊。

「千に三つ」「予実管理」「お客さまは神様」「カリスマ営業マン」
の4つの柱を軸にした、従来型の営業スタイルに警鐘を鳴らし、ロ
ジック重視の効率的な営業のあり方を説いています。

著者らが提唱する「高速営業モデル」は、「『売れるかもしれない』
という淡い期待を抱かない」「営業がゲームの主導権を握る」とこ
ろが主な特徴。

法人営業においては、見込み客が自社を当て馬に使うケースなども
見られるが、著者らの考え方では、相手の本音をいかにして見抜き、
早期に見切るかがポイント。

その上で見込みのあるところには、適切なアプローチをする。万一
落とした場合には、敗因を分析する、といったところまで丁寧に解
説しています。

個人営業の場合、本書の主張が当てはまらないケースもあると思い
ますが、いずれにせよ、精神論を乗り越え、効率的な営業をするこ
と、チームで仕事に臨むことは重要なポイント。

どちらかというと営業マネジャーに読んで欲しい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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タイミングが合わなければ、いくら売り込みの努力をしても無駄で
ある。売り込みのタイミングを気にしなくていいのは、客先の戦略
的テーマと一致していて、なおかつ定量的なメリットが確実に実現
する商品を売るときだけである

購買側は実質的には「No」と判断していても、最後まで正式には言
ってくれない。したがって、営業側はできるだけ早く客を見切るこ
とが重要である

本命のつもりでいたのに、実際には「当て馬」にされていたという
リスクが存在する

最初のコンタクトの段階で購買に対して、「御社の要求される条件
をすべて満たしたとしたら、弊社に対して購買の意思決定をされま
すか」というハードボールを投げる

オールドな営業でも、受注出荷や請求書発行などの定型的な事務処
理については、業務手順の標準化はおおむね進んでいる。ところが、
客先攻略などの最も重要な戦略的業務については、標準化が行われ
ているとは言い難い

スクリーニングの工程で最初に行わなければならないことは、販売
する商品やサービスを見込み客に対して手短にアピールできるよう
にすることである。そのために、商品の特徴を30秒程度で話せるよ
うにまとめた文章を用意する

◆確認すべき9項目
1.ニーズの確認
2.購買予算が手当てされているか
3.購買の意思決定プロセス
4.競合状況
5.リスク要因
6.購買方針
7.すでに決まってしまっている事項
8.サプライヤーとして譲れない条件
9.購買の意思

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『スピード勝負の法人営業』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241254
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■目次■

第1章 オールドな営業と「高速営業モデル」
第2章 「高速営業モデル」を実践する
第3章 「高速営業モデル」による実績管理

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