2006年5月29日

『バブル再来』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447860049X

本日の一冊は、人口特性トレンドを重視した未来予測に定評があり、
日本のバブル崩壊やアメリカITバブルを予測したという天才予測
家、ハリー・S・デント・ジュニアさんによる、注目の一冊です。

内容は、今後2022年までの株価シナリオ、不動産のトレンドなどに
ついて述べたもの。

ベースとなっているのはアメリカの話ですが、先進国全般に当ては
まる内容も数多く見受けられ、じつに刺激的です。

もちろん、予測に絶対はあり得ませんから、本書の内容を鵜呑みに
することは危険です。ただ、著者が未来を読む際に何に注目してい
るのか、どんな考え方をしてるのか、という点は、学んでおいて損
はないと思います。

投資はもちろん、ビジネスや個人のキャリアにとっても、重要な示
唆が得られる一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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今後、2009年にかけて株価は再び大きく上昇する。しかも、1990年
代よりもさらに強気の上げ相場となりそうだ

画期的な新技術、ニュー・エコノミー、新しい生き方や新しいビジ
ネスのやり方は、およそ二世代ごと、つまり80年サイクルで出現する

人口統計学は本来きわめて単純で、基本的に理解しやすいものだ。
それは、誰でも年齢とともに予想どおりの行動をとるからである

ものごとは右肩上がりによくなり、やがて最高に達し、その状態が
続くという考えを捨て、ものごとは指数関数的に成長し、周期的に
変動するという現実を受け入れよう

今回の好況は、人口特性の変化、グローバリゼーション、技術の劇
的な進歩を原動力とするバブル・ブームである

「今回のハイテク・バブルは大きな誤りであり、人々は何年も大き
なツケを払うことになる」とする説にも、われわれは反対する。歴
史上いつの時代も、ハイテク・バブルは災いに見えて、実は福音だ
ったからだ。なぜ福音なのか? それは、ハイテク・バブルが、ま
ったく新しいインフラへの大規模な投資を生み出し、その効果はそ
の後何十年にもわたって続くからだ

サイクルを利用するには、体系的に従うことと、人間的な感情を抜
きにして考えることが必要

高価格住宅のための「大型」ローンは、通常、購入者の所得も信用
格付けも高いのに、なぜ金利が高いのだろう。そう不思議に思った
ことはないだろうか。それは、高級住宅は上げ相場では値段が急上
昇するが、下げ相場での値下がりも急激だと銀行が知っているからであ

◆投資における7つの基本原則 ※一部紹介
1.感情を排し、常にひとつのシステムに従う
3.逆張り思考を身につける
4.収益率だけで判断し、一番人気を追いかけない
5.上昇相場でも下落相場でも相関関係が比較的小さい投資分野を
  四つ以上選び、その中で常に投資を分散化する

新富裕層こそがニュー・エコノミーの主役であり、彼らの多くは倹
約的な「となりの億万長者」ではない

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『バブル再来』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447860049X
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■目次■

プロローグ ニュー・サイエンスが未来予測を可能にする
第1章 一九二〇年代との不気味な符合
第2章 バブル・ブーム
第3章 サイクルに乗じてリスクを減らす
第4章 人口トレンドと不動産価格の関係
第5章 人生設計
第6章 最も有望な投資分野はどこか
第7章 最適ポートフォリオ戦略
第8章 ニュー・ミリオネア・エコノミー
エピローグ 究極のバブル

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