2006年5月23日

『コラボレーション・プロフェッショナル』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532080

本日の一冊は、元マッキンゼーのコンサルタント、齋藤嘉則さんと、
元博報堂人材開発ディレクターのの山本直人さんが、これからの時
代に求められる「コラボレーション力」について述べた一冊です。

著者らによると、人材の流動化やシェア重視の経営が行き詰った今
日、コラボレーションの必要性はますます高まっています。

ビジネス界の主要な動きを見ても、M&Aや大型提携など、まるで
コラボレーションなしで成り立つビジネスなどないかのようです。

本書では、そのコラボレーションを成功に導くために必要な考え方
やメソッド、スキルを、気鋭のコンサルタント2人が紹介。

「コラボレーションの3ステップ」や「4Pメソッド」など、著者
らが考える方法論をわかりやすく、丁寧にまとめています。

ハードカバーとはいえ、大して厚いわけでもなく、すんなりと読め
てためになる手軽な一冊です。

人と協働するスキルを高めたい方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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共感なきロジックは、納得を生まない

真に成熟した論理の達人は、頭から論理を振りかざしはしない。ま
ず相手の土俵に立って、相手の警戒心を解き、あなたの話を聞く準
備ができてから静かに論理的に話すことが必要なのである

◆コラボレーションの3ステップ
1.共感 2.ゼロベース 3.説得

まず自分の意見を言う前に「YES」から入ってみる。単純だが、
それが共感の基本スキルである

もっとも重要なことはいきなりソリューションを売るのではなく、
ニーズを聞き出すことである

ゼロベースを阻害する典型的な構造は、共通のゴールを見失い、そ
れぞれの立場にこだわるあまり、目先の利益に振り回される状況か
ら生じる。ともに利益を生み出すコラボレーションのためには、こ
うした罠に落ちてはならない。まず目的を常に確認すること。そし
て、お互いの立場を流動化することが求められる

◆コラボレーションの4Pメソッド
1.目的軸(Purpose):共通の上位の目的を探る
2.空間軸(Perspective):視界を拡げる、異なる切り口を示す
3.立場軸(Position):さまざまな異なる立場からの捉え方を示す
4.時間軸(Period):異なるタイミングや時間幅による多様性を示す

説得の段階において最も重要なことは何か。それは明快な論理性で
ある。つまり、話し方の技術ではなく、話す内容とその構造こそが
大切なのである

◆論理を組み立てる上で大切な要素
1.共有すべき具体的メッセージがある
2.明快な理由がある

説得力とは具体的メッセージに対して「なぜ?」と問われたときに
明快に説明することのできる力

ピラミッド・ストラクチャーで説得をおこなう場合は、3点程度の
理由に絞り込むことが望ましい

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『コラボレーション・プロフェッショナル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532080
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■目次■

第1章 コラボレーションの本質へ
第2章 共感を得る
第3章 ゼロベースで考える
第4章 説得をする
第5章 総合演習

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