2006年2月14日

『新装版 指導者の条件』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569647227
本日の一冊は、1975年に出された松下幸之助の名著を、新装版として新たに出版したものです。

ロングセラーとなっている『道をひらく』が人生を豊かに生きるための考え方を示した一冊だとすれば、本書は、指導者としての心構えや考え方、戒めを説いた本です。

※参考:『道をひらく』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569534074

古今東西の偉人たちや戦国武将の戦いのエピソードをひも解きながら、リーダーシップや人心掌握のポイント、経営者の条件について語っており、じつに刺激的な一冊です。

温厚なイメージのある松下幸之助の、権謀術数的な一面に触れられる、珍しい一冊だと思います。

本書を読めば、経営者はもちろん、指導者の立場にある方なら誰もが、身の引き締まる思いをするに違いありません。

モチベーションを上げたい時にぜひ読みたい啓蒙の書です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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人間の本質というものは変えることができない。それを変えようといろいろ努力することは無理である。というより、人間自身を苦しめることになる。だから、その本質はまずこれをあるがままにみとめなくてはならない

どんな場合でも指導者はいうべきことをきびしくいうことが必要だと思う。いうべきことをいわず、いたずらに迎合していたのでは、一時的に人気を博することはあっても、それは人心を弛緩させ、結局は大局をあやまることになってしまう

指導者は指導者としての公の怒りを持たなくてはならない

「国家をよく治めようと思えば、指導者には威と恩の二つがなくてはいけない」(江戸時代の名君、備前岡山の藩主・池田光政)

何ごとも自分の考え、自分の発想として進めていくのも一つの行き方だろうが、そこに、より大きな権威を持ってきた方が説得力をます場合が多いものである

体は休息させたり、遊ばせたりしていてもいいが、心まで休ませ、遊んでいるということであってはならないと思う。心はつねに働いていなくてはいけない

あまりこまごまと指図することに終始していると、部下は安易になる

やはり大将というものは、あやまりなく事を進めていくためには、できるかぎり人の意見を聞かなくてはいけない。一人の知恵というものは、しょせんは衆知に及ばないのである

指導者は、つね日ごろから十分心して、適切な信賞必罰というものを求めなくてはいけない。そして、その際大事なのはやはり私情をさしはさまないということだろう

やはりまず、強い信頼感を持ってのぞまなくてはいけない。たとえその信頼を裏切られても本望だというぐらいの気持ちがあれば、案外に人は信頼にそむかないものである

根底に何が正しいかということに基づく信念を持ちつつも、同時に時を考え、場所を考え、相手を考え、情理を尽くした十分な配慮というものがあって、はじめてその主張なり、訴えが説得力を持ってくる
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『新装版 指導者の条件』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569647227
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