2006年2月16日

『プレスリリースのつくり方・使い方』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040296
本日の一冊は、PRの専門家として30年の実績を持ち、ネット広報の第一人者としても知られる蓮香尚文さんが、プレスリリースについて詳細に論じた、決定版マニュアルです。

これまでにもリリースについて書いた本はいくつかありましたが、ここまで詳細かつ本質を突いたマニュアル書はなかったと思います。

パラパラとめくっただけでは、「地味なリリース」という印象しかありませんが、記者の目で細かく見ていくと、じつに念入りな取材と誠意ある態度で情報提供がなされていることに気づきます。

売りたい気持ちが先に来て、つい誇大表現に陥りがちなプレスリリースですが、本書で述べられている書き方の原則は、それとは相反するもの。

長年かけて、メディアと良好な関係を築いてきた著者だからこそ書ける、骨太のPR論です。

もちろんマニュアル書だけに、ただの心構えではなく、実際のリリース例も豊富。「いますぐ使える80文例」が付いて、実用性も高い一冊となっています。

プレスリリースの書き方を学ぶためにどれか一冊、と言われたら、迷わずおすすめしたい、珠玉の一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆マスコミで大きく話題になりやすい「フィーチャーもの」
=実際の完成記事を予想してイメージした「記事想定リリース」

新刊書籍などのプレスリリースを作成するときに、大切なのは「現物」を添えること

書評リリースは通常「文化面」「読書面」を狙って文化部記者に提供するものですが、社会性のあるテーマなら思い切って社会部記者にアタックするのも手です

プレスリリースに嘘やゴマカシがあってはいけません。プレスリリースは本来、マスコミ向けの公式文書として企業の最高責任者も認容したものです

◆プレスリリースづくりの7大原則
・背景となぜをうたえ。社会はどう変わるのか
・素(す)を開発せよ。情報素材はリリースの原点
・過大表現は避けよ。事実を簡潔に短く書け
・独りよがりになるな。他人に見せ徹底推敲
・削除せよ。長文・御託は避け、「ワンベスト」に徹する
・古い話は捨てよ。ニュースとは新しい事柄
・見やすくせよ。タイトルと小見出しがキモ

◆ハスカ式「つかみ」表記術
1.フォト(ユーザー側にたった写真、できれば女性を)
2.キーワード(社会や時代を表したキーワード文言)
3.レターヘッド(何の話かを明示するレターヘッド)
4.タイトル(1行10文字以内を3行以内で)
5.サプライズ(本文数行で新奇性・感嘆性・珍奇性をアピール)

新製品リリースの場合、「開発の背景・動機」を記載することは不可欠

◆記者発表会の案内文づくりのポイント
・日時・場所などを箇条書き風に短くまとめること
・「なぜ記者発表会を開催しなければならないのか」、その背景・
 経緯を書くこと

プレスリリースがマスコミに取り上げられる可能性は、内容の「価値」「インパクト」「独自性」「タイミング」にかかっています
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『プレスリリースのつくり方・使い方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534040296
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■目次■
第1章 小さな会社を有名にしたプレスリリース成功事例
第2章 これだけは知っておきたいプレスリリース作成のポイント
第3章 すぐに使えるプレスリリース文例(商品・サービス)
第4章 すぐに使えるプレスリリース文例(経営・戦略)
第5章 会社の「ニュース」を見つける7つの方法
第6章 賢い配信方法と効果的なマスコミ・フォローの仕方
ハスカ式 この本のプレスリリース1/2
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