2005年12月25日

『トム・ピーターズのマニフェスト (4) トレンド魂。』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270000864

本日の一冊は、昨日に続き、アメリカを代表するカリスマ経営コンサルタント、トム・ピーターズによる「マニフェスト」シリーズの4作目です。

この4作目のテーマは、ズバリ「トレンド」。男女の特性に注目したマーケティング戦略の専門家、マーサ・バーレッタと一緒に、これからのビジネスの潮流と、注目べき市場について言及しています。

ピーターズが今後、注目しているのは、女性と熟年層のマーケット。

このうち、本書では主に、女性にフォーカスを当て、女性の考え方や購買行動、有効なマーケティングについて、著者らの意見が述べられています。

男女の考え方の違いが、どう購買行動に現れてくるか、という点を詳しく書いたという点で、価値の高い一冊だと思います。

熟年層に関する分析が浅かったのは残念ですが、これからのマーケットトレンドとして、ぜひ押さえておきたいポイントが満載です。

マーケター、経営者は、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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われわれは目を覚まして事実の匂いを嗅ぎとらなければならない。つまり、女性こそが、なんとほとんどすべての最高購入決定者、という事実だ

◆女性が購買の意思決定に占める割合
・家具:94% 
・バケーション:89% 
・台所用品:88%
・新居:75% 
・ヘルスケア:80%

男女の文化における違いはマーケティングの核心的な部分ではっきりと現れる。つまり、優先順位、嗜好、相談の仕方、決断の過程で

男性は女性よりも、他人よりも、優位に立とうという志向が強い。これと反対に女性は、質の高さや公平さを重視する志向が強い

男性は競争を通して付き合う。女性は共通項を通じて付き合う

女性は理解を求める、男性は解決策を求める

男性はものごとを順番にこなす方が好きだ。ひとつのことに集中し、それを丁寧に仕上げ、そのあと次のことに目を移すのが好きだ。女性はいくつかのことを同時にやっつけたがる

女性は購買の最初の過程で時間とエネルギーを注ぎ込むため、売り場でも、男性より感情的な思い入れが強い

女性に質問させよう。よもやま話をさせよう。それが女性の本音を把握する手法だ。カップルのふたりを決断させる方法だ

ハッピーな女性の顧客は驚くほどの率で人に奨めてくれて、驚くほど儲けさせてくれる

彼ら(熟年層)の姿勢は、60年代には若者として、現在は21世紀における”年寄り”として口にする、いくつかの簡単なセリフに集約できる。
「私が責任者だ」
「私は元気だ」
「私にはまだ、することがたくさんある」
「そのための余裕もある」

もしある集団が富と可処分所得の圧倒的多数を握っているなら、その集団こそが本物のマーケットだ
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『トム・ピーターズのマニフェスト (4) トレンド魂。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270000864
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■目次■
はじめに
第1章 女性はときの声をあげる お金のありか(I)
第2章 女性はときの声をあげる 違いは現実に存在する
第3章 女性はときの声をあげる それは宇宙工学ではない
第4章 熟年層こだわり派 お金のありか(II)
第5章 ビジネスチャンスの収斂 ゴールデンタイムの女性
声に出そう ピーターズの大宣言
訳者のあとがき
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