2005年11月2日

『ひとつ上のアイディア。』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844321889

本日ご紹介する一冊は、2005年の春先に出され、大好評を博した、『ひとつ上のプレゼン。』の続編です。

※参考:『ひとつ上のプレゼン。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844320807

今回のテーマは、タイトル通り、アイディアづくり。企画を専門とするクリエイター20人が、自らの仕事をふり返りながら、アイディア創出法やクリエイターとしての心構えを語っています。

おそらく、ほとんどの方が期待しているのは、心構えやテクニックだと思いますが、本書の最大の読みどころは、トップクリエイターたちが、代表作をつくった時に何を考え、どう行動したか、を垣間見れる点です。

「一流の本質を知りたければ、言っていることよりもやっていることに注目すべき」、というのが土井の持論ですが、本書は、まさにその「やっていること」を知るための、よい材料だと思います。

知的生産に携わる、すべての人におすすめしたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「モウカル」のは結果だと思っている。アイディアの純粋な目的は、あくまでも「タスカル」ことにあるのではないだろうか
(眞木準)

アイディアも企画も、本来は人をうれしい気持ちにさせたり、楽しい気分にさせたり、大げさにいえば幸せにしたりするためのものだ。広告はそういう仕事だし、どんな仕事も究極的にはそうだとぼくは思う
(大島征夫)

クリエイティブ・ディレクターの基本姿勢は、尊敬と嫉妬だと思っている。それぞれが50%ずつある状態。そうでなければ、いいクリエイティブ表現は生まれない
(大島征夫)

ある商品の広告やデザインを考えようとしたら、まずはそれを見た人にどう感じてもらいたいかを考えなくてはいけない
(佐藤可士和)

たえず後味を判断基準にしながら考えるわけです。だから、途中で思いついたアイディアがものすごく面白いものであっても、後味につながらないものであれば採用しません
(多田琢)

アイディアとはつくり出すものではなく、見つけるものです。ひねり出すものではなく、この空中のどこかにそしらぬ顔をして漂っているものを発見し、捕獲し、みんなの前に連れてくるのです
(岩崎俊一)

本当に優秀なクリエイターは、誰かが「全然関係ないんだけど」とアイディアを出せば、批判を加える前に「全然関係ないんですが」とそれを超えるようなアイディアを出してきます
(佐々木宏)

◆アイディアのタネを拾う4つのポイント(山本幸司)
1.「新しい発見」をすること
2.「日常を見つめる」こと
3.「時代を見つめる」こと
4.「アイディアは無限である」という意識

意表をついた正論であること。それがアイディアのあるべき姿
(岡康道)

とっくみあいをするのは決して賢い戦い方とはいえない。そうではなくて、同じ土俵に上がらない、別の土俵をつくってしまうという戦い方をするわけです。それが差別化です
(副田高行)
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『ひとつ上のアイディア。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844321889
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■目次■
■イントロダクション/眞木準(コピーライター)
■アイディアの「視点」
■アイディアの「論理」
■アイディアの「環境」
■アイディアの「作法」
■アイディアの「経験」
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