2005年4月1日

『ダメな会社ほど社員をコキ使う』

http://tinyurl.com/4hdsp

本日の一冊は、ベストセラー『やっぱり変だよ日本の営業』、『ニッポン型上司が会社を滅ぼす!』の著者、宋文洲さんによる注目の新刊です。

※参考:『やっぱり変だよ日本の営業』
http://tinyurl.com/5pxk4

※参考:『ニッポン型上司が会社を滅ぼす!』
http://tinyurl.com/4dzns

驚いたのは、何と「マンガ」が入っていること。著者がこれまでに述べてきた内容のエッセンスを、ズバリ絵と図解で表現しています。

内容的には、営業とマネジメントが半々といったところです。従来の定説に反することもありますが、主張は極めて正当派です。

さっそく、そのポイントを見て行きましょう。
————————–
■ 本日の赤ペンチェック
————————–
会社は従業員に「がんばり」や「努力」を強要する前に、もっとやることがたくさんあるはずだ

まず、「いい商品を作っている」という思い込み自体がそもそも間違いなのではないでしょうか。いい商品かどうかは消費者が決めることであって、それを売り手が決めつけるのは、本末転倒でしょう

古い体質の営業マンは、顧客のニーズを無視して、「自分」を売りつけようとします

客が「自分のお得意だ」と考えれば、その営業マンは、他の営業マンに会わせたくないと思い情報を隠そうとします。また営業マンは、個人的な成果や手柄を競って自分の苦手とすることまで何でも自分一人でやろうとします。これは会社全体の営業にとって大きな不利益

おいしいパンを作るためには、適切な材料を適切な分量、適切な方法、適切な手順で調理する必要があります。営業においても、いい結果を出すには、プロセスが重要なのです

営業プロセスは社内でその情報を共有し、いつでも誰でもがその情報にアクセスできるようにすべき

大事なのは、とにかく仮説を立てたら、外れることを怖れずに実行すること、そして結果が出たらリアルタイムに以前の仮説にフィードバックすること

自分が営業したときのプロセスをきちんと記録しておいたほうがいい(中略)どの商品に興味をもったか、相手の予算がいつ決まるのかなどを記録し、期日が近づいたときにきちんと知らせてくれるシステムにしておけば、たとえ忘れても大丈夫

◆これからの営業に求められる五つの姿勢
1.モノを売りたいのなら、モノを売りたいと思わないこと
2.「自分を知ってもらう」のでなく「相手を知ること」
3.売る自信がないのなら目標を小さくする
4.足で稼ぐのでなく「足で考える」
5.営業の本質は「売り」ではなく「買い」にある

現在何に苦労していて、どうしたいと思っているか。そうした情報やデータを営業の現場から集めて、どこまでなら合格かということを分析する。それがモノづくりにおいて最大の課題なのです

モノの価値というものは、モノそのものに価値があるのではなく、買う人の置かれた状況、必要度の強弱、買う人の満足を満たせるかどうかで決まる

◆組織と個人の関係をスムーズに機能させるマネジメントの原則
1.組織や仕事に起こっている問題点を洗い出して自由に「議論」する――「議論」を整理しまとめる
2.「議論」した内容をもとに方針を「決定」する――「決定」した方針を「具体化」する
3.「具体化」された方針を「実行」する――「実行」された結果を「評価」する
——————————–
これまでの本と重複する内容もありますが、とても読みやすく、要点が的確にまとめられているため、はじめて著者の本を読む方にはおすすめの一冊です。

というわけで、本日の一冊は、

『ダメな会社ほど社員をコキ使う』
http://tinyurl.com/4hdsp

です。セールスマンやセールスマネジャー、経営者はぜひ読んで欲しい一冊です。

■目次■
まえがき
第1章 「プロ」が業務をダメにする
第2章 「己を知り、彼を知らない」悲劇
第3章 何のための「モノづくり」なのか
第4章 意外に知らない顧客心理
第5章 間違いだらけの「管理」部門
第6章 楽して勝つマネジメントのヒント
あとがき
━━━━━━━━━━━━━━━━
■ご意見、お問い合わせは、
eliesbook@yahoo.co.jp
■マガジン登録、変更、解除
http://eliesbook.co.jp/bbm/
━━━━━━━━━━━━━━━━

この書評に関連度が高い書評

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー