2004年11月14日

『45万人を変えた デーリー先生の「話し方」コーチング』

http://tinyurl.com/5r4hh

本日の一冊は、まさに土井が「こんな本欲しかった!」と思えるような本でした。

デール・カーネギーの『人生を変える黄金のスピーチ〈上〉準備編』『人生を変える黄金のスピーチ〈下〉実践編』と並び、話し方を学びたい人が読むべき一冊として挙げられるべき本だと思います。

参考:『人生を変える黄金のスピーチ〈上〉準備編』
http://tinyurl.com/5jrqp

参考:『人生を変える黄金のスピーチ〈下〉実践編』
http://tinyurl.com/6uk4a

それもそのはず。著者はそのデール・カーネギーの話し方講座を受講しており、その道のプロフェッショナルとしてキャリアを重ねた人物。上級管理者を対象とした話し方やプレゼンの指導を営むコミュニスポンド社の創立者兼CEOとして、これまでに40万人以上のエグゼクティブの技能向上に貢献してきた、優れた指導者なのです。

人前で上手に話すための心構えやノウハウ、そしてセールス、プレゼン、会食、スピーチなど、さまざまな場面別の鉄則が、じつに興味深く、実践的に書かれています。

土井が信じる、良いビジネス書の条件というのがあるのですが、この本は、そのすべてを満たしているといっても過言ではありません。

それは、

1.哲学があること
2.話し手が一流で、実績を出していること
3.エピソード(物語)があること
4.実践できる、ノウハウ書としても一流の内容であること

です。

この本は、これからキャリアを重ねていくビジネスパーソンにとって、欠かすことのできない実用的な内容と、それを支える実績・哲学、そしてそれを読み手の心に刻むエピソードにあふれています。

では、一体どんな内容が盛り込まれているのか。赤ペンで真っ赤になった本書から、いくつかポイントをピックアップしてみましょう。
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 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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出世しようと思う人は、演壇を避けては通れない
(ローウェル・トーマス)

優れたコミュニケーションに共通する三原則
その1.伝えるべき内容を持っている
その2.伝えようという気持ちを持っている
その3.伝えるためのスキルを持っている

人生同様、プレゼンテーションもそのプロセスを実際に「生きて」みなければ、わからない。そして、上達したいなら、口先だけではなく、実際に繰り返して練習することだ

(スピーチの)恐怖を克服するための最初の三ステップ
1.自分の恐怖心を認める
2.解決につながりそうな方法を調べてみる
3.決断する

自分の伝えたいことが、聞き手にふさわしく、その場にふさわしく、そしてあなたにふさわしいものだと心から確信できなければ、自信はみなぎってこないだろう

論拠の五つのタイプ
・エピソード
・例え
・専門家の見解
・実例
・統計データ

人間とは、感情を持つ肉体である。しかし、統計データは感情とは無縁の代物だ。したがって、聞き手の心や思いを促たいと思うなら、統計データ以外の論拠を使うこと

人の視線をひきつけるのは、「動作」「色」「強調」の三つだ。「動作」はあなたの身体、「色」はビジュアル資料、「強調」は声の強さやジェスチャーである。これらの強力なツールを用いて、プレゼンテーションを興味深く、説得力あふれるものにしよう

情報を並べれば、仕事は終わりになるのだろうか? それとも、行動――次のステップ――を提案することも、仕事のうちなのだろうか?

聞き手の心をずっと大きく動かすのは、エピソードだ。エピソードは、聞き手の注意をぐいと引きつける。考えさせ、強い印象や感銘を与える。聴衆に好いてほしいと思うなら、エピソードを語ることだ

アメリカ先住民の諺
事実を語ってくれれば、私は学ぶ。
真実を語ってくれれば、私は信じる。
物語を語ってくれれば、それは私の心の中で永遠に生き続けるだろう

聞き手の注意をぐっと引きつける効果的な方法は、冒頭でショックを与えることである

プレゼンテーションは、そのアイデアを実行に移すための次の行動を述べて締めくくること。その行動はいつ行うべきか? という日程を決めること

悪いニュースを伝える場合のポイント
1.あなたが管理職として信頼できる人だということを伝える
2.影響を受ける人々への共感の気持ちを表わすこと
3.伝える中で信頼を築くこと

会議が始まる時点で、会議の開催理由が出席者全員にわかっていれば、どんな会議もよりよいものになる(友人、ケント・ライリー)

熱意の力、情熱的に訴える力、話し手が全身全霊で打ち込んでいることの力――そして素晴らしいエピソードのもつ力――を決して侮ってはいけない
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ご紹介したのは、この本の、本当に一部です。このほかにも、会議を終える際のポイント、会場設定のノウハウ、出だしでショックを与えるための原則、話し手を紹介する司会者のフォーマットなど、じつにさまざまなノウハウ、それに生きたエピソードが盛り込まれています。

というわけで、本日の一冊は、

『45万人を変えた デーリー先生の「話し方」コーチング』
http://tinyurl.com/5r4hh

です。久しぶりにロングセラーになって欲しい、と心から思える本に出合いました。この本は「買い」ですよ、皆さん。

目次
第1章 誰だって人前で話すのは怖いのです!
第2章 人前で自分の考えを上手に話すには
第3章 プレゼンテーションで聞き手を引きつけるには
第4章 昼食会で聞き手を引きつけるスピーチとは
第5章 聴衆の重圧に負けないために
第6章 こうすればランチミーティングは成功だ!
第7章 アイデアを売り込み成功を勝ちとる方法
第8章 会議でうまく発言する - それがあなたの道を開くのです
第9章 メンバーとクライアントが前向きになる訴え方
第10章 トップへは的確な報告をしよう
第11章 悪い知らせはこうして伝える
第12章 会議をうまく運営するには何が必要か
第13章 上司に異議を唱えるとき注意すること
第14章 スピーチを通じて相手を説得するには
第15章 イベントの司会を成功させよう
第16章 人々を奮い立たせるスピーチ
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