2004年10月3日

『がなり流!』

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本日の一冊は、「¥マネーの虎」で一躍有名になった、ソフト・オン・デマンド社長、高橋がなりさんによる一冊です。

タネを明かすと、月刊誌「ビッグ・トゥモロウ」の連載「マネーの大穴」の連載をまとめたものであり、土井のように読んでいない人は読んだほうがいい、そんな本です。(青春出版社のK玉さん、ごめんなさい)

タイトル通り、がなり流の成功法則をまとめたものですが、さすが個性派社長。言っていることは王道ですが、考え方がねじれています。

今回は一体、どんな主張を展開しているのでしょうか。さっそくポイントを見てみましょう。
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 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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人生は競泳競技の種目以外でも参加できるんです。クロールやバタフライ、平泳ぎや背泳ができなくても人生レースには参加できるのに、それらができないからとサポーターや観客に回ってしまう人が多すぎるように感じています。

経済や経営のことを教えてくれる本はいっぱいありますけど、それを何千冊読むよりも、一度でも勝利体験をしたほうが自信になります。ふつふつと自信がわいてきます。

世の中には「おごるのが好きな人」と「おごられるのが好きな人」がいます。(中略)世の中の割合からすると、おごられ好きのほうが圧倒的に人数が多いから、僕みたいなおごり好きは友達(おごられ好き)をすぐに探せる。人的ネットワークを作りやすい。そして、結果として、得をすることが多いんです。

配らずに守ろうとする権力者は大成していない。下についた人間に、利益を分配できる成功者ほど、さらに大きな成功者になれるんです。

僕はいつも企画をヒットさせているわけではなく、かなりハズしてもいます。馬券と一緒で、全部が全部、当たるわけがない。要は、ハズレにしょげない人間、ハズレに懲りない人間が、大穴を当てられるんです。

僕は「人を見抜くこと」よりも「人を信じること」を優先して生きています。どんなに人を見る目を養っても100%見抜くのは無理。だったら、1%の可能性を信じてみるというのが基本的な考え方です。

僕はあらゆる人間関係において「的か味方か」の判断は自分でしないようにしています。まず、自分の信念や主義主張を話すことで、敵にするか味方にするかを、相手に決めてもらうんです。

真面目で素直なヤツのことを僕は面と向かって「カメ」と呼んでます。僕はカメのことが嫌いじゃない。でも、カメは「一生懸命やっていれば、いつか必ず報われるはずだ」と強く思いすぎてるところがある。詰まるところ、それは、いまの自分の能力を肯定しているわけで、甘えた考え方なんです。

「評価は遅れてくる」ことを知っていれば、そのまま成長しながら、焦らず腐らず待つことができる。評価の性質を知って、待つことができる人間が大成するんです。

絶対的な見方ができるのが、大穴を当てられる人間の条件。これは仕事も女も同じこと。

くれぐれも上司にとって都合のいい「思考の群れ」の一員にならないようにしてください。そうなったら、永遠に大穴は当てられません。

人は基本的に自分のことをアオリで見て生きていますが、そこにフカンで見る習慣を加えると、どんな状況に置かれても、うまく自分をコントロールすることができるようになります。

逆境のときに一気に取り戻そうとせず、一歩ずつ前に進める人が、結果的には勝ちます。(中略)漠然とした劣等感を持つのではなく、きちっと自分の能力を整理して、劣等感と優越感を区別して持てることも、逆風と向き合うときの必要な要素と言えます。

良いモノを持っていれば、欲しがる人が自然に寄ってくるから、その人が持っているモノと等価交換する。それがビジネスのベースであって、人脈がベースではありません。

自分は何にだったら集中できる人間なのか。それを職業としたいのか、そこを見極められれば、自ずと集中力は発揮されます。

ダンドリが悪い人間は例外なく自己中心的です。自分の立場からしか物事を見ない。予定外の雨が降れば「運が悪い」「天気予報が悪い」となる。「晴れてくれれば、完璧な仕事ができる」と思ってる時点で、それは自分がそうしたいという願望であり、自己主張なんです。

プライドには2種類あります。「個人としてのプライド」と「職業人としてのプライド」です。(中略)自分のプライドの時価を上げるためには結果を出し続けるしかない。だから、もっと努力する自分になれる。
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どうでしょう? さすがヒットメーカー、考え方がひねくれていますね(笑)。土井はかつてがなりさんにインタビューしたこともありますが、やっぱりこんな感じのことを淡々と語る人でした。

というわけで、本日の一冊は、

『がなり流!』
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です。語りおろしのため、文章はとても読みやすいです。逆に言えば、読み応えがない、つまり、読んだあとの達成感は少ないとも言えますが。

がなりさんに説教されたい人、人と違う路線を行って成功したい人は、ぜひ読んでみてください。

目次

1 僕が年商90億円社長になれた本当の理由
2 お金は「縦幅」と「横幅」で考えよ
3 妄想の網で成功をひっかけろ!
4 マジメが取り柄のカメはお調子者のウサギに負ける
5 結果の出ない時間の使い方はムダである
6 自分の値段は自分で決めろ!
7 恋愛とビジネスの根っこは同じである
8 「思考の群れ」の一員から抜け出せ!
9 ヒドい上司こそ自分を鍛える養成ギブス
10 「アオリ」と「フカン」で逆風を乗り切れ!
11 倒産してもアイデアは潰れない
12 「人脈」なんていらない!
13 「人生=マラソン」説の大ウソ
14 土俵際に強い人間よりも往生際の悪い人間になれ!
15 欲は張り方次第である
16 商売はトーナメント戦ではなく、負けてもヘッチャラなリーグ戦
17 「ダンドリが崩れた」はダンドリの悪い人間の言い逃れ
18 燃費の悪い人間のほうが後々伸びる
19 ライオンに勝てる自信があれば、ネコのふりもできる
20 あくまでプレーヤーは自分である
21 幸運の使者は女神ではなく野獣である
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