2004年9月12日

『人生の目的が見つかる魔法の杖』

http://tinyurl.com/433zo

本日の一冊は、Amazon.co.jp でも相当売れた本です。著者の西田文郎さんは、日本におけるイメージトレーニング研究・指導のパイオニアだそうで、現在はトップアスリートたちのメンタルアドバイザーや、ビジネスマン向け能力開発セミナーの講師などをしておられるようです。

本書は、その西田さんが、「人生の目的」を見つけるための方策を指南したものです。

これまで読んだ自己啓発書とはちょっと違った、科学的な切り口で、脳の仕組みに基づく、実践的な能力開発方法を説いています。

では、実際にどんな方法で、人生の目的を見つけ、自己を高めていけるのか。さっそく著者の主張を見ていきましょう。
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 本日の赤ペンチェック
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人生の目的なんて、もともと恥ずかしいもの

理屈の脳で探している限り、人生の目的や生き甲斐は見つからない

人生の目的という「快」を持たない人間は、努力しても苦しさしか体験できない

成功や出世、また会社を発展させたり、お金持ちになったりといった、「社会的な成功」を本気になって目指せば目指すほど、バーンアウトという精神的な危機が必ずやってくる

人は借金苦や倒産、リストラでは絶対に死なない。そういう具体的な困難はきっかけに過ぎず、人間は困難と戦うだけの意義を人生に感じられなくなったときに自殺する

人生には考えてわかるような意味など、もともとない

たった一度の人生を何のために使うか。そういう目的意識が、生きることや働くことに意味をつくり出す

これから人生の目的を見つけようとする人は、あらかじめ社会が用意してくれているような義務的な目的には用心してかかるほうがいい

目標だけを追っていると、やがて胃にも心にも穴があく

目標は、他人から与えられることもあるだろう。けれど目的は、自分の脳の中からしか生まれないのだ

もし自分の夢や願望を実現したければ、IRA(本能反射領域)の法則を理解し、それを上手に使いながら、自分の意に反した人生を送ってしまわないように、巧みにコントロールしていくことが必要

もともと理屈の脳は「守り」が専門であり、危機管理のためにでき上がった脳である(中略)放っておけば、たいていの人は知らないうちにマイナス思考になっている

煎じ詰めれば、人が感じる幸せの種類は2つしかない。自分を喜ばせる幸せか、自分以外を喜ばせる幸せか

ビジネスの本質はどんな商売でも、「自分以外を喜ばせる幸せ」にある

努力が辛いと思う人間は、間違いなく自分のためだけに努力している

人生の終わりをイメージすると、自分が本当は何をやりたいと望んでいたかが明らかになる

徹底的なマイナス思考には、これまでの価値観や人生観を疑わせる作用がある。ときにはどことんマイナス思考に徹してみるのも、悪いことではない

「やりたいことがない」「何をしたいかわからない」というのは、間違いなくまじめに死を考えたことのない人間だといっていい

三流の成功者は優越感を味わい、真の成功者は幸福感を味わう

真の成功者は、他人や環境に打ち勝とうと努力する一方で、「世の中のため」とか「人のため」という目的(理念)を持ち、分離不安に陥らないように本能的に心のバランスをとっている

やりたいことを探すより、人生の師を探す旅に出るほうがいい

「人生の目的」「生き甲斐」「やりたいこと」などは、最初から見つかるはずはないのであり、いま成すべきことをがむしゃらになってしているうちに、自然と見えてくるもの

がむしゃらになり、ストレスがさらに大きくなると、その危険なストレス状態を癒すために、人の体は、βエンドルフィンとかドーパミンなどの快楽物質を盛んに分泌しはじめるようになる。そうした自然の物質が身体的、精神的な苦痛を緩和したり、脳に強力な快感・覚醒作用をもたらしたりする

素直さをバカにする人は絶対に向上できないし、成功もできない。天才でない私たちが大きく成長するには、素直さのエネルギーが間違いなく必要なのだ

有能なリーダーになるための条件がいくつもある。その中で大切なものをひとつだけ挙げるとしたら、「感じさせる人間になれ」ということに尽きる

人生の意味は、ツキや運と同様、他人が与えてくれるものであり、私たちにできるのは、そういう他人と出会うための努力である

感謝は、最も強力に自分を変えてくれる「魔法の杖」だ
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本自体は約200ページで薄いのですが、正直、紹介しきれないほど、貴重な人生のアドバイスが詰まっています。

というわけで、本日の一冊は、

『人生の目的が見つかる魔法の杖』
http://tinyurl.com/433zo

です。やりたいことが見つからない、仕事が楽しくない、という人にはもちろんですが、現在順調な人も、落とし穴を知っておくという意味で、ためになる一冊だと思います。

目次

序章 女に惚れろ―人生の目的を感じるための「魔法の杖」
第1章 頭を使うな―幸せな成功者が持っている「魔法の杖」
第2章 死をイメージしろ―自分の人生が見えてくる「魔法の杖」
第3章 師を見つけろ―前に進む意欲がわいてくる「魔法の杖」
第4章 どん底まで落ちろ―凄いエネルギーが得られる「魔法の杖」
第5章 徹底してあきらめろ―どうしてもダメなときの「魔法の杖」
第6章 外へ出よ―人生を最高に輝かせる「魔法の杖」
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