2004年8月16日

『人間における勝負の研究』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396310498

さて、本日の一冊は、「勝つためのルール」や、心構えの大切さを教えてくれる貴重な一冊です。著者は、棋聖・米長邦雄氏。竜王戦-1組12期、順位戦-A級以上26期を務められた方で、師匠としても数多くの優秀な人材を輩出しています。

※ちなみにこの本は、日本経営合理化協会の編集の方に教えていただきました。本当にいい本です。ありがとうございます。

さて、率直に言って、この本、何がいいのか。それは、おそらく、「勝負」というものを軸に、人生全般に役立つ知恵を語っている点でしょう。

エピソードのおもしろさは本書に譲るとして、ここでは、私が赤ペンチェックした言葉を、いくつか抜き出してみましょう。

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 本日の赤ペンチェック
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1.将棋で最善手を見つけることは、本当に大変なことです。しかし、最善手を見つけることも大切ですが、それよりももっと大切なのが悪手を指さないことです。

2.カンというのは、ものすごいスピードで考え、読み切った結果として生じるもの、あるいは読み切るというよりも、読まずに済むところは読まないで済ますことです。つまり、「読み」の省略があるということで、下手な人は読む力が弱いから、省略する力がなく、すぐに答えを出せないわけです。

3.わずかな差だが、悪い将棋というのは、ときどき勝つことはあっても、トータルでみると負ける率が高くなります。ところが、悪循環といいますか、悪いほうの手を持った人は、いつまでもその手に工夫を凝らす傾向がある。

4.正しいものは絶対にこれしかない、一番正しいものでなければイヤだ、と考えているとどんどん硬直して視野が狭くなる。すると、創造力とか先見性とかは生まれてきません。その判断の規準になっているのは、すべて過去のものなのですから。

5.将棋の場合、序盤と比較すると、中盤から終盤にかけての一手一手のほうが、はるかに重要なのです。中盤から終盤にかけて一つひとつの局面で、最善手を見つけ出す力がどれくらいあるか。これが決定的な勝負の分かれ目です。

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どれもこれも含蓄に富んだ、素晴らしい言葉ですね。

じつはこの本は、初版が発行されたのが平成5年。つまりもう10年以上支持されるロングセラーとなっているのです。内容からいって、しかるべき評価だと思います。

ということで、本日の一冊は、

『人間における勝負の研究』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396310498

です。人生に役立つ教訓が満載の1冊です。なんと、たった560円で買えます。やっぱり本の値づけって変ですよね。

目次

1章 さわやか流の勝負観
   ―「確率」「勢い」「運」の三要素をどう考えるか
2章 集中力をどう持続するか
   ―私が自らを鍛えた勉強法
3章 非情に徹する勇気が必要
   ―勝利の女神は、どんな男に微笑むか
4章 ただ勝つだけでいいのか
   ― 一流になれるか否かの分かれ道
5章 強者は泥沼で戦う
   ―勝負に勝つ二つの心得、「雑の精神」と「省の精神」
6章 逆転のテクニック
   ― 一気に浮上するためには、どう辛抱するか
7章 男らしさとは何か―さわやかさの原点は、他人に”借金”をしないこと
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