2004年7月21日

『94%の顧客が「大満足」と言ってくれる私の究極のサービス』

知り合いからよく、「毎日ビジネス書を読んでいて飽きないの?」と言われます。もちろん、いくらビジネス書が好きだと言っても、毎日同じジャンルばかり読んでいたら、そのうち飽きが来ます。

そんな状況を避けるためには、同じビジネス書でも自分にとっての「癒し」ジャンルを作っておくことです。私にとって、それは「小売」や「サービス」について書かれたものです。なぜかと言うと、これらはエピソードたっぷりで、多くの場合堅苦しい文章とも無縁。しかもビジネスの基本とも言うべき「現場」について書かれたいる、刺激的なものだからです。

そう思って、今回購入したのが、

『94%の顧客が「大満足」と言ってくれる私の究極のサービス』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532311470

“Hug Your Customers”の名前で洋書でも話題になった1冊です。

この本の著者は、米コネチカット州にあるミッチェルズとリチャーズという2つの洋服店のCEO。これだけ聞いたら、「何だ、服屋か」とおっしゃるかもしれませんが、売上高を聞いたらぶっ飛びます。だって、2店の売上合計は、1年で6500万ドルを突破しているんですから。しかも、この2店のあるウエストポートとグリニッチの人口は、合計しても10万に満たない8万8千人というから驚きです。

つまり、この長ったらしい名前の本は、顧客満足を確実に実践し、大成功を収めた著者の成功哲学&サービス哲学を学ぶための本なのです。

しかし、その内容は…。平たく言うと、編集が悪いです。

具体的には、

1.顧客をハグする(抱きしめる)というコンセプトで300ページ引っ張るのはきつい
2.「56の成功法則」はちょっと多すぎる

もちろん、実務上、気を付けるべきことは無数にあるだろうし、56個あっても何ら不思議はないでしょう。ただ、56個もあるということは、骨も肉も皮もごちゃまぜに論じられている危険性があるということで、事実、本書はそれゆえに大変読みにくくなってしまっています。

ただ、そういった弱点を除けば、ビジネスのヒントが詰まった、なかなか面白い本です。とくに注目したいのは、顧客満足を実践するための人材の採用、育成、管理に関する部分。学校名や会社名ではなく、「その人物がトップの座につくことの苦労を味わったことがあるのか」「他よりもぬきんでたいという強い気持ちがあるかどうか」といった視点で採用し、権限と予算をもたせ、失敗から学ばせる。この方法のおかげかどうかはともかく、この企業には、100万ドル以上売り上げるスタッフがなんと20人以上もいるのだそうです。

ということで、今日の1冊は、
『94%の顧客が「大満足」と言ってくれる私の究極のサービス』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532311470

です。意外に、起業を志す方には面白い本かもしれません。サービスを学びたい方には、ちょっと目新しさに欠けるかもしれませんね。

以下、目次を引用しておきます。

プロローグ 私だけが実行していること
第一章 サービスは情熱から生まれる
第二章 はじまりは三着のスーツから
第三章 とっておきの秘密
第四章 永遠に働く優秀なスタッフ
第五章 勝負はぜったいに勝つ
第六章 お金が手元に落ちていく
第七章 失敗を愛する
第八章 気持ちはいつも新鮮に
エピローグ こんなサービスが想像できましたか?
付録 サービス達成度テスト
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