2004年7月29日

『初対面の1分間で相手をその気にさせる技術』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453403783X/

本日の1冊は、セールスに関する本です。

セールスの王道は「紹介」だとよく言われますが、著者の朝倉千恵子さんは、逆に「飛び込み営業」を武器にして成功した異例の人物です。

「地獄の特訓」で有名な社員教育研究所に入社し、10件回ったうち、少なくとも6~7件はアポを獲得。結果、2000年に同社でトップセールスに輝いたそうです。

なぜ「飛び込み営業」を武器にしたかというと、大阪から何のコネもない東京に出てきて、それしか手段がなかったからだといいます。彼女はこのような厳しい環境の中で、自分なりに、初対面で相手をその気にさせるコツを習得しました。

その中でももっとも重要なのは、「飛び込み営業」を「情報収集の場」と位置づけていることでしょう。受付の心をつかみ、次に面会すべき人物と肩書き、連絡先を明らかにする、そのための巧みな営業トークが紹介されています。

そのトークの一部を紹介しましょう。

■「お取り次ぎできません」と言われた時に、「かしこまりました」ではなく、「ありがとうございます」といって相手の言葉を軽く否定し、次の質問へ移る。

■面会する相手を明らかにしたら、「失礼があってはいけないので」と言うことで相手の役職名を聞き出す。

■「直通のお電話番号があれば、お教えいただきたいのですが…」ではなく、「直通電話はありますか?」ということで直通電話を聞き出す。

これらの質問により、次回面会すべき相手を明らかにしたら、それで飛び込み営業の目的は達成。著者によると、ここで「一回飛び込んだことが実績になり、断然アポが取りやすくなる」のだそうです。

アポ取りに関しても、「名簿は『わ』行から耕す」「同じ名簿を使って何度も電話をかける」など、著者独自のノウハウが示されています。

3章以降に書かれている、ビジネスマナーやセールストークなどは、さほど目新しいものではないですが、最初の1章、2章だけでも読む価値はあると思います。

『初対面の1分間で相手をその気にさせる技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453403783X/

次回は、ノウハウものではなく、著者の苦労話やエピソードがたっぷりのものを読んでみたいものです。

目次

プロローグ
第1章 はじめての飛び込みセールス「生涯無敗」の哲学
第2章 誰も教えてくれなかった!「電話アポ」必勝の方程式
第3章 「1分間でその気にさせる」ビジネスマナー&名刺交換術
第4章 初面談完全攻略キラートーク
第5章 初回からクロージングをかける魔法の質問話法
第6章 あなたが決めたとおりの人生になる!
エピローグ
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